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彼氏彼女の事情のkanacoのレビュー・感想・評価

彼氏彼女の事情(1998年製作のアニメ)
3.2
1998年テレ東。監督は庵野秀明。同名の人気少女漫画のアニメ化。「友達以上、恋人未満」な高校生男女が織り成すテンション高めな学園青春ラブコメディ!セリフの独白の多さ、テロップの多様、アニメが突然漫画タッチに切り替わる演出など、かなり変わった作風。ED曲が井上陽水の【夢の中へ】のカバーだったのが印象的🤔(147文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

※過去記録鑑賞としてMARK

1998年 テレビ東京系 監督:庵野秀明

★ストーリー★
高校生一年生の宮沢雪野は、成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗、そして品行方正というおしとやかな超優等生。しかし、実は「外で優等生を演じずにはいられない」という「超見えっ張り王」だった。家では「完璧な優等生」を演出するために、ジャージ姿であらゆる努力を惜しまない一所懸命でコミカルな性格の女の子。しかし、この本性を、ライバル視していた同じクラスの真に完璧な優等生・有馬総一郎に見られてしまう。人生最大のピンチに陥った雪野だが、実は有馬総一郎にも隠している本性が…。

「仮面優等生」の事情を持つ「友達以上、恋人未満」な高校生の主役2人を中心に、賑やかで個性的な仲間たちが織り成す、コミカルとシリアスを合わせ持った学園青春ラブコメディ!

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原作は、津田雅美の同名コミック。通称「カレカノ」。コミックも当時とても人気があった。

放送当時は全く気にしていなかったのだが、本作「新世紀エヴァンゲリオン」の次に庵野秀明が監督した学園青春ラブコメだったそう。いや、まさかエヴァやシンゴジラやシンウルトラマン、シン仮面ライダーの庵野秀明が、少女コミック月刊LaLaの人気作品をアニメ監督しているなんて思わなない…😂でも、他の方のレビューをみるに「庵野秀明っぽさ」が如実らしい。バリバリだそうだ!私はエヴァを見ていないのでなんとも言えないが…。

私の記憶だと、当時かなり変わったアニメーションで賛否両論だった気がする(ただし、当時SNSなどが盛んではないので、中学校クラスメイトの身内感想によるもの)🤔

セリフの独白の多さ、テロップの多様、アニメーションが突然に原作の漫画絵に切り替わる演出、新人声優を多く起用したり、予告はその声優さんが実写でアフレコする場面を映したり…と、かなり独特で風変り。

「♪YOU MAY DREAM 真っ白な恋は翼になる 天使の指切り 叶うように」から始まるオープニング【天使の指切り】は作詞 が藤井フミヤだし、「♪探しものはなんですか 見つけにくいものですか」から始まるエンディングテーマは井上陽水の【夢の中へ】のカバー(しかもなぜか実写)。女子学生がターゲットのアニメだろうに、なかなか渋いチョイス🤔でも、今改めて歌詞を考えると本作に合っている気がする😁

実を言うと、25年前はそんなにハマらなかったアニメなのだが、それ以来ぶりに3話見返したらなかなか面白かった。

特に、主人公の宮沢雪野の、自覚のある見えっ張りと、だからこそ人より数倍努力する明るさ、前向きさ、負けん気の強さ、素直さ…そして恋をしてからの心の揺れは好感度が高く、学生の恋愛として軽やかで楽しい。また、「仮面優等生」でなければいられない雪野と有馬の、でもお互い一緒にいるとどうしてかそれを保っていられない感じが微笑ましい。有馬個人が抱える闇(これがかなり重い)を描くシリアスさもスパイスとなっている。

ただ、残念なことに、この作品は非常に中途半端なところで最終回を迎えるので、完結はコミックの方で補完するしかない。悲しみ深し😒
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