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じょしらくのtakのレビュー・感想・評価

じょしらく(2012年製作のアニメ)
3.4
2020年代の今見ると、2010年代初頭のサブカル好きを取り巻いた空気感を思い出させてくれる。同時期のアニメやドラマ、映画、コミック、政治、世相、アニメ製作の裏事情まで盛り込んでいる面白さ。もちろん、このアニメは"女の子の可愛さをお楽しみ頂くため邪魔にならない程度の差し障りのない会話をお楽しみいただく"ことに主眼が置かれているのだが、ハイスピードで盛り込まれるネタの数々に、「あったよねー」と懐かしくなる。これもいつか世代限定のアニメになっちゃうのかなー。

落語が絡む話はほんとに各話の"枕"程度で、あとは脱線に次ぐ脱線のガールズトークを楽しむアニメ。これはこれで楽しいのだが、各話に関係する落語にちょっとでも触れて欲しかった気もする。「娘ほめ」の回なら落語の「子ほめ」の文句を一つでも散りばめておくとか。と、優等生的な感想を持ちつつも、この掛け合いのコンビネーションの見事さと、しつこいギャグの応酬はクセになる。

最終回に魔梨威(まりい)さんが高座に上がるのを袖から撮り続ける長回し(?)が不思議な余韻を残してくれる。

Bパートの東京各地を街歩きするシリーズが好き。地方都市在住のわが身としてお上りさん的に興味あるのと、切り口の面白さが楽しい。畑亜貴と神前暁コンビのOP、ヒャダイン作の桃黒亭一門によるED。楽曲よき。

お先に勉強させていただきましたっ。
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