レインウォッチャー

チェンソーマンのレインウォッチャーのレビュー・感想・評価

チェンソーマン(2022年製作のアニメ)
4.0
こんなにも「事前のハードルを上げきった」状態で始まるアニメを初めて見た。MAPPA社の採用基準にはドMであることとかあるんですかそうですか。

『チェンソーマン』という漫画作品の登場はある意味でカウンター的で、なんとなく音楽シーンでニルヴァーナとかストロークスが発見された時の衝撃に近いんじゃあないかと思っている。ザラっとローファイで、地下のヤバさがあって、若い世代の心臓を赤黒い掌で直に握りしめてる。
だからnext鬼滅・next呪術みたいな祭り上げられ方には若干の違和感があるのだけれど、アニメはそんな陰陽両面から来る相反した期待というプレッシャーを考えられる限り最良のルートで縫って、血湧き肉切り裂かれるエンタメに仕上げたと思う。要するに、毎週がとても楽しかったです。

ストーリーはこれからが狂気も面白さも加速していく、という地点であり、引き続き期待が高まるけれど、どうかサステナブルなアニメ作りをお願いしたいところだ。

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週替わりEDも毎回嬉しく、かつ感じる底意地に血の味がするサービス。
4話のパワーダンスはもちろん体力とMPが回復するし、悪夢イメージの数珠繋ぎみたいな9話『deep down』(Aimer)が好き。何回も観ちゃう。