サイボーグ009 THE CYBORG SOLDIERの38の情報・感想・評価

ギルモア博士がブラックゴーストに入る過程 001〜004の最初の話

「私が設計した人工心臓だよ。なかなかのものだろ」「あ、あなたは…まさか、ブラウン教授？ノーベル医学賞の…事故で死んだはずじゃ…」「死んだ事にしただけだ。自由に研究するためにな」「しかし、信じられない。この技術は今の化学水準ではとても…」「未来は平等に訪れるものじゃないんだ、ギルモア君。この国の中だって宇宙を飛ぶ者もいれば、車すら見たことのない者もいる。未来はね、資金と人材の集うところに真っ先に訪れるものだよ。見たくないかね、先端の未来を」〈これが始まりだった。私はブラックゴーストに足を踏み入れた〉 〈人間の闘争本能がある限り、戦いの火種は尽きることはない。宇宙、深海、未来の戦争で想定されるあらゆる条件のもとで戦える万能の力を持った兵士、そうした未来の兵士をサイボーグ技術により生み出すのがブラウン以下、我々の使命だった〉 〈常識やモラルから逸脱した世界に足を踏み入れてしまったのは知っていた。だが、研究への欲望に私は負けてしまった〉 〈ブラックゴーストでは以前より超能力兵士の育成、いわゆるミュータント化計画が進められていた。計画の責任者はガモ・ウイスキー〉 〈呪縛が解けたようにもう私はメスを取る気にはなれなくなった。しかし、動き始めた歯車は止められない。なおも悲劇に巻き込まれる者達は絶えることなく…〉 〈どこかで悲劇の鎖を断ち切らなければ…やっと私の心は固まった。遅すぎたのかもしれんが、新たに改造された者達と、そして蘇った彼らと共に…〉