【2021年秋アニメ作品{全13話}】
ぱっと見の低年齢向けっぽいビジュアルとは裏腹に、内容は結構オッサン向けといいますか。
ロボアニメの正道に、何処かコードギアスっぽいテイストを加味した作風というか、まあいずれにしてもサンライズイズムを継承しているなーという印象。
今は亡きXEBECのスタッフがサンライズに移籍して手掛けた作品らしいんだが、これにファフナー成分を期待するとたぶん肩透かしを喰らう。
平凡な少年が戦禍に巻き込まれていき、その中で徐々に戦う意義や自身のアイデンティティを確立していくって流れはまさに普遍的且つ王道的。
まあ別に文句がある訳じゃないんだけど、このフローを辿ると導入部はやっぱり差別化しにくいよねーって思ったり思わなかったり…。
でもいいのよ、アムロやカミーユだって結局はなし崩し的に戦う宿命を背負わされただけだからね。
中盤から終盤にかけてはストーリーに今ひとつパンチがなく、中弛み感があった。
視聴者層のバランスやコンテンツとして諸々との兼ね合いもあったんだろうが、どうしても肝心な部分で踏み切った描写ができていない印象がある。
その点、要所要所での物足りなさは否めない。
日本解放の為に活動するレジスタンスと、敵対する各勢力いう全体的な構図はそれなりにワクワクはするが、このクールの中ではそれを活かせる程緊張感を感じる部分が無かった気がする。
中盤以降は決定打に欠けるエピソードが続く為に、どうしても何処か主人公一向のやることなすこと常にピクニック感が漂っていた。
この辺りのバランス調整はもうちょい何とかならなかったものか。
今の時代、CGを一切使わず敢えて作画一本で勝負するロボアニメという拘りのストロングスタイルには確かに痺れる所はあるが、それが作品の評価を上げる直接的な要因になっているのか?と言われると、正直かなり微妙なライン。
ラストのゴースト討伐戦なんかはかなり気合いが入っていて見応えがあったと思うけど。
欲を言えば、そのレベルの熱量を平場でも感じられたなら…ってのはあるが、流石にそこまでは言えないっす。
続編(第2部?)もあるみたいなので、こっからの伸びしろに期待したい部分は大いにある。
あとガイ役の藤原夏海さんの喋りが小気味よくてすごく好き。
今まであんまり認知してなかったんだけど、最近だと86のセオ役とかも彼女なんですよね。
いやー昨今の若手の女性声優さんって本当に演技の幅が広い方が多いですね。感心しちゃいますよ。
てかFilmarksさん、なんでこれキャスト情報載ってないんすかね?
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[主題歌]
OP
Blank Paper「enemy」
ED
富金原佑菜「You're my perfect mirror」
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