Sonny Boyで知られる夏目真悟が監督をし、上田誠のサマータイムマシンブルースとコラボした四畳半神話大系のスピンオフ。ぶっ壊れたリモコンを巡って昨日と今日を行き来する話。
奇跡の大傑作Sonny Boyほどじゃないにしても今作もなかなか良い作品でした。四畳半神話大系同様に台詞回しは面白いし、演出も素晴らしかったです。オリジナルの監督だった湯浅政明は今作では原案止まりで、ほとんど制作に関わっていないようですが、かなり彼の演出に寄せていたと思います。全体的に夏目真悟の優秀さが輝いており、アニメーションが綺麗な上にちゃんと湯浅政明の個性を残していたのが良かったです。
肝心のストーリーもそれなりの面白さはキープしていました。オリジナルの四畳半は良くも悪くも同じことを繰り返すだけの展開が多い一方で、今作はそこまでループもの感がなかったです。ただ今作自体がそもそも劇場作品だったし、原作が戯曲だったためか、ストーリーが思いの外薄かった気がします。リモコンを巡るっていうあらすじからは特に大きな発展もせず、やや呆気なく終わった印象を受けました。シュタインズゲートとか、それこそSonny Boyみたいなでかい世界観が見れるとは考えていませんでしたが、それでももう少し原作から話を展開させても今作は成り立ったと思います。
