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SPY×FAMILY 第1クールのtakのレビュー・感想・評価

SPY×FAMILY 第1クール(2022年製作のアニメ)
4.0
夫婦で隠し事があってそれがスパイや殺し屋でした、と言うお話なら世間にいくらでもある。アンジーやブラピ、トム君の顔が浮かぶことだろう。だけどそこに子供という要素が加わり、偽装するのが家族となると事態は一変する。この作品の基本設定を聞いて、最初は「なんぼのもんじゃい」と思っていたが、気づくとどハマりしていて、全12話を長女とキャアキャア言いながら完走。

任務に忠実になればなる程、隠し事を貫こうと思えば思う程、世間から魅力的に映る家庭にならなければならない。そのギャップ、ジレンマ、スパイの立場を利用しまくった家庭円満作戦、受験合格作戦の数々が楽しい。

ロイド・フォージャーがひたすらカッコいい。ああいう色のスーツいいな、そー言えばバブル期にモスグリーンのスーツ持ってたな。ED曲歌ってる星野源もPVでこんな色のスーツ着てるな。007、ジェームズ・ボンドこそ男子の理想と育てられた僕だけに、ロイドのキャラクターに憧れる。ヘンダーソン先生と一緒に「エレガント!」と称えたくなる。

長女に言ってみた。
😏「将来男の子の母親になったら、こういう男になりなさいって、このアニメ見せるんやろ」
🧒🏻「いいかもね、ちち(アーニャの口調)」
まあ、もともとうちは"ちち""はは"と呼んでいたから違和感はないのだが。

わが家は一応お受験を経験しているので、両親と子供での面接の回は、嫌な記憶が頭をよぎる。
😐「オレが質問に答えてる時に、お前立ち上がって走り回ったんだぞ。覚えてるか?」
🧒🏻「知らない。覚えてないよ、ちち(アーニャの口調)」

ヨルさん(大好き)の特訓が成功しないオチも笑わせてくれる。
🧒🏻「ははの教え、役に立たない(ここまでアーニャの口調)…って、近頃マぁジそう思う」
😟「まぁまぁ」
早見沙織のボイスアクトは、落ち着きを感じさせるのに、少女のような茶目っ気もあるキャラを見事に演じていて好感。「平家物語」の建礼門院徳子もよかったしな。

隠し事があるかないかは別としても、世間が考えるよき家族を演じなければならない場面って人生について回ることは得てしてあるものだし、関係を守るために真剣になることはどこの家庭にもある。それはフォージャー家となんら変わらない。フツーじゃないのに、どこか共感できる不思議な感覚。

第2期も楽しみである。
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