平田一

虫籠のカガステルの平田一のレビュー・感想・評価

虫籠のカガステル(2020年製作のアニメ)
3.4
人の体を巨大な虫に変える奇病の蔓延から30年が経過した未来の世界の物語。オリジナルと思っていたら原作があるらしく、どこかでそこにも触れてみたいと思ったぐらいには良いです。

ですがどうにも世界観の語り口と言いますか、結局閉じた物語になったような印象です。駆除屋と呼ばれる青年と謎の少女の地獄巡りのような旅は一応の悲壮感はあるけれど、終盤から失速感を感じて仕方なかったです。店を営むマリオさんやカシムといった脇キャラが魅力的であっただけに何か色々勿体ない。

結局この手の終末ものは怒りのデス・ロード然り、震わすほどの熱いドラマが最大のガソリンで、足りないと中途半端な感触になるんでしょう。その意味ではこのアニメ、淡白すぎてるように見え、非常に燃料不足だし、物足りないと思います。

素晴らしい終末ものってやっぱ難しいんだなぁ。

あとOPEDがあんま好きじゃないですし、数人浮いた芝居をしている声優さんいましたね(多分新人さんですが、ちょっとイマイチだったかなぁ)。
平田一

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