平和を祈るヒツジくん

Fate/Zero 1stシーズンの平和を祈るヒツジくんのレビュー・感想・評価

Fate/Zero 1stシーズン(2011年製作のアニメ)
4.8
Fate2ハマったキッカケはZeroとFGOって人も多いのではないだろうか?
『stay night』の前日譚にあたる本作は、虚淵玄による徹底的な鬱展開により、とにかく報われない退場をする陣営がほとんど。
快楽◯人ばっかしていたキャスター陣営が幸せに退場しているのが解せない。
好きな陣営はやっぱりライダー陣営。ライダーとウェイバーも敗れはしたものの幸せな退場だったなあ。
本作一番の被害者がケイネスさん(ランサー陣営)と雁夜おじさん()だろう。ケイネスは優秀な魔術師(Fateの世界では魔法は高等な魔術で人間ができる芸当ではないそう)であり、ロンドンの時計塔で講師もしているエリートだった。が、聖杯戦争にかけては素人であり、汚い手使いまくりの傭兵キリツグの前には一方的に罠に嵌められ玉砕。
雁夜おじさんはサディスティックな脚本家と愉悦部の人たちに気に入られ、破滅の道へ向かっていく。同じバトルロイヤルの作品として『仮面ライダー龍騎』が想起されるが、龍騎にも殺し合いを甘く見て破滅した人たちにが多く出てくる。バトルロイヤルは覚悟がなければ生き残れない。まさに蠱毒。まあ戦っても◯ぬんだけどね。

見ていた当時は切嗣の手段を選ばない姿勢には嫌悪感があった。セイバーの騎士道も偽善だが、今なら切嗣のその行動が分からなくもない。
〈多くを生かすため、少数を犠牲にする〉。世の中綺麗事だけではやっていけない。なにかを得るなら何かを切り捨てなければならない。
しかし、聖書の神はそんな犠牲を好まれない。キリストはすべてを救われる。聖書の言葉は綺麗事ではないと、読んでいけばわかる。Fate/Zeroにもキリスト教の要素が出てくるが、言峰は堕落した神父だし、模範的な神父が全然出てこねえ・・・

何気に初回放送拡大したアニメでもある。いまや地上波で初回放送拡大するアニメは大ヒットすると言われるほど、期待をかけられる。Zeroから爆発的にFate人気が広まるので、これは良いやり方かもしれない。