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荒ぶる季節の乙女どもよ。のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

荒ぶる季節の乙女どもよ。(2019年製作のアニメ)
4.7
高校の文芸部に所属する小野寺和紗たち女子5人。
「死ぬ前にしたいこと」という話題で湧いたある日、部員の一人が投じたある一言……。
その瞬間から、彼女たちは“性"に振り回され始める。
岡田磨里が原作を担当した青春コミックのアニメ化。
文芸部の1人・菅原新菜が発したある言葉に衝撃を受けた文芸部の面々。
背が伸びて同級生からモテるようになり、ある行為をしてるところを目撃し、幼なじみの泉を異性として意識するようになった小野寺和紗。
男女交際に潔癖だったが同級生の男子天城に好意を向けられ、男子に対する頑なな心が揺らいでいく曽根崎り香。
編集者に「君の小説はリアルじゃない」と言われ、小説家として一皮剥けるために男女のリアルを知るためにツーショットチャットでよく話すミロとリアルで会おうとする小説家志望の本郷ひと葉。
男女交際に奥手で、菅原新菜への想いに気づき始める須藤百々子。
和紗と泉の相談に乗っている内に、泉への想いを募らせ悩む菅原新菜。
相手の想いを確かめたいのに確かめるのが怖かったり、大事にされるのは嬉しいけど大事にされ過ぎて手を出されないのも不安になるし、外見を褒められて悪い気はしないけど外見だけなのかと不安になったり、相手を意識し過ぎてスキンシップが上手く取れなかったり、ポーカーフェイスを崩さない相手に空回りしたり、相手のストレートな愛情表現に有頂天になったり、幼馴染を急に異性として意識してギクシャクしたり、同性の友人と無意識に比べてコンプレックスを抱いたりなど、友情と恋、理性と欲望、興味と恐怖、恋と性の間で揺れ動く思春期特有の自意識過剰で空回りして荒ぶりながら自分の気持ちに向き合う乙女の季節が丁寧に描かれていて、和紗と新菜と曽根崎が自分の恋に決着をつけようとする文化祭そして文芸部の面々が自分のモヤモヤに決着をつけようとする最終回は、まさに荒ぶる乙女の季節に生きる乙女心の荒ぶるアオハル感が濃厚で、男女問わず共感して楽しめる青春アニメシリーズ。
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