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IT’S A SIN 哀しみの天使たちのFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

IT’S A SIN 哀しみの天使たち(2021年製作のドラマ)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

 4話と5話がかなり好き。特に5話におけるリッチーの母が病院を行ったり来たりする長回しは、ジル(リディア・ウエスト)と橋で会う際の往復と、中心人物達が元いた場所へ帰ることの暗示にもなっている。自分の意志で帰るロスコー(オマーリ・ダグラス)もより光る。1話と反復する船での往復や冒頭の顔の正面、最後の後ろのアップによって物語は閉まる。だからこそロンドンでの同居生活と経験、仲間とその時間は結晶化する。正しく知ることに重点を置いたプロットは過剰なロマンと悲劇と絶妙に距離を置いているように見えて良かった。ジルみたいな私事を投げうっても仲間の為に行動するような人物はなかなかいないだろう。

直接的には関係ないものの、サヴィル・ロウが早々に出てきたからか、映画『さらば青春の光』を思い出していた。散り散りなるとわかっていながら、しかしかけがえのない仲間たちとその経験という主題、ポップミュージックの使い方、人種の混じり方等々。で泣けた。
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