中川監督。映画でなくドラマで最高傑作を撮ってしまったな。コロナ禍という時代もあるが、そこをしっかりカットアップしたドラマでした。
コロナは全世界の人々が経験しています。
貧富の差関係なく人に平等なのは、『愛と死』とも言われてましたが、コロナも加わりましね。
どれほどヤバいか、どれほど死んだか、どれほど生活様式が変わったか。うんざりするくらい現状をメディアも伝えてきたし、皆わかってるし、幾つか物語も描かれた。
このドラマでは、そういった事ではなく、そんな世界で生きている市井の人々が、どのような想いを抱えているのかが、丁寧に描かれています。
「新しい生活様式も悪くない」「新しい生活様式に慣れろ」。そう呼びかける人には心はない。共感も皆無。もう3年も見てきたからな。
ただ、皆さんは無言のまま凄く静かに苦しんでる。そこはリアルだと思います。
世界の人々が、こんなにも祈ったり、願ったりする時代って、もう世界史的にも最初で最後かもしれませんね。