つい

相棒 season 19のついのレビュー・感想・評価

相棒 season 19(2020年製作のドラマ)
4.4
あれっ?終わってみれば面白かったシーズン。いやね、あまりにも癖が強い人が内側に多かったので、新キャラがなかなか持ち味を出せてないなーと思ってたんですけど、ラスト2話でグッと面白くなりました。

個人的には、警視庁内部から目の敵にされてる特命係が難事件を次々に解決に導く孤高のヒーロー、みたいな感じが大好きだったんですけど、今回のシーズンはもうみんな味方になっちゃうんですよね。
青木くんもすっかり特命係の一員みたいな位置づけになっちゃったし。
ちょっと生ぬるくない?とか思ってたんですけど、最後に「ここに喧嘩売る!?」という感じがすっごく良かったです!

1話からの流れが全てこの結末に向けての丁寧な伏線になってたのかと思うと、素晴らしいですねー。

シーズン振り返ると「ゲーム感覚」というのが全体的なテーマになってと思います。メタバースやSNSなどテクノロジーをモチーフにした回が目立ってきた印象でした。


1話2話「プレゼンス」
メタバースを舞台に展開されるお話。仮想空間で張り込むシーンは斬新でしたけどあんまり想像の域をでない犯行・・・と思っていたら、これがシーズン最終話に向けた長い伏線になってましたね。

6話「三文芝居」
好きな回。橋本じゅんさん出演回。目撃者の元役者が捜査を振り回すお話なんですけど、ずっと意図がわからず、それがバチバチつながる終盤の展開はかなり良く、そして相棒らしい終わり方をしたなーという回。

7話「同日同刻」
堀の中から人を操る魔性の女 遠峯の登場回。いやーこの人の登場回はゾクゾクしますねー。

10話「超・新生」
ヤクザの半グレの抗争と、ヤクザと密に繋がっている内村刑事部長のお話。最後にまさかまさかの展開でビックリ。もうあの内村刑事部長の叱責は見れないのかなー。

11話「オマエニツミハ」
印象に残る回。岸谷五朗さん出演の特番回。少年犯罪をテーマに描いていて、果たして更生するのか?という、とても難しい問題を描いていました。加害者に同情してしまうようなストーリー。
いやでも更生している人も描いてましたし、あまりにも元犯罪者に対する世間の冷ややかな目とか、とても考えさせられる内容。
相棒では元犯罪者の社会復帰は度々扱われるテーマですよね。

13話「死神はまだか」
落語家一門を舞台にした回。特命係の会話も落語調にしてたり粋な演出で新趣向な感じ。正蔵さんが自身の若い頃を皮肉るようなセリフがあったりするのも面白かった。

14話「忘れもの」
事件に巻き込まれがちな、こてまりさんの回。凄く賢そうなこてまりさんがダメンズ好きだったという新たな魅力が描かれたストーリーでとても良かった

15話「薔薇と髭の不運」
宅配配達員をテーマにしたお話。それよか、新女性キャラのヒロコママとの初顔合わせで、各キャラを表すようなヒロコママの対応がなかなかに素晴らしい回。

16話「人生ゲーム」
何気に今シーズンで一番好きだったかも。相棒では珍しく人が死なないお話。どういうことなのかなーと思って観てたけど、最後の展開はちょっと目が潤んでしまった。子供の演技に弱いなー。今野浩喜さん出演回。

17話「右京の眼鏡」
かとうかず子さん出演回。右京さんの服飾シリーズで、眼鏡へのこだわりを垣間見れるお話。久しぶりに青木くんらしさも観れる回でもあります。

19話20話「暗殺者への招待」
1話目から続くお話。前シーズンといい1話を回収する感じ良いですねー。相棒でちょくちょくあった「犯人の自供で立証してるよね?」という犯行に対して、証言を覆すというアプローチをしたお話。
ようやく出雲麗音も良い味出てきましたねー。
で、お話としては見事!という感じでした。
トリックは難しくなかったんですけど、裏の事情がかなり面白く、久しぶりにゾクゾクする展開を味わえたストーリー。
つい

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