マッシモ

カウボーイビバップのマッシモのネタバレレビュー・内容・結末

カウボーイビバップ(2021年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

90年代、最高傑作レベルのアニメカウボーイビバップの実写化。過去キアヌ・リーブスが版権取得し作りかけたが頓挫し今回はNetflix制作で果たしてどうなるか。徐々に公開される予告動画で3割の期待と7割の不安で視聴を開始。

【キャスト】
(声の出演)

[ビバップ号クルー]
 スパイク・スピーゲル:ジョン・チョー(山寺宏一)
 ジェット・ブラック:ムスタファ・シャキール(楠大典)
 フェイ・ヴァレンタイン:ダニエラ・ピネダ(林原めぐみ)

 エド: エデン・パーキンス:(多田葵)
 アイン :ウェルシュ・コーギー・ペンブロークX2匹

[組織の面々]
ビシャス:アレックス・ハッセル(若本規夫)
ジュリア:エレナ・サチン(高島雅羅)

【ストーリー】
おんぼろ宇宙船「ビバップ号」に乗って旅する賞金稼ぎの二人組スパイクとジェット。1話完結で賞金首を追いかけつつ。その裏でスパイクの過去所属した組織の殺し屋(兄弟分)ビシャスの魔の手が忍び寄ってくる。

[音楽]
菅野よう子さんが関わっており特段こちらで書くことはない。最高。ただ、いつくか差し込まれる謎の日本風BGMはもう諦めた。
特にビシャスとのラストバトルで流すのは控えてほしかった。正直Rainだけで良かった。その後のGreenBirdの意味あいは異なるものの再現としては良かった。

[吹き替え]
声優さんの吹き替えについては、お亡くなりになったジェット役の石塚運昇さん以外ほぼすべてのキャストを踏襲しており好感が持てた。アシモフとカテリーナの声が アニメ版Session #1 アステロイド・ブルース Asteroid Bluesそのままなのは正直驚いた。
え、シンとリンが逆だし、シンが朴さんになってる?まぁ、些末なことですよ!

【総評】
他にも、言いたいことは山程あれど、原作への愛情を確かに感じた一本。それでも数々の改変箇所に文句を付けたくなるが、実写は実写でありここまで頑張ってくれたジョン・チョー、ムスタファ・シャキール、ダニエラ・ピネダのメイン3人と他全ての演者に敬意を評したい出来だった。ファン向け作品であることを承知の上で見る作品だが是非続けてほしいとは思う。(思い入れなく見るとキャラクターの動きが野暮ったく見えると思うしBGMもちょっと過剰な気がするのでその点はご留意を)

【あとがき】
続ける気があるのはよく分かる。が、だとしたらちょっと原作を雑に消化し過ぎな気もしなくもない。エピソードというよりシーン単位でオマージュしているので消費がちょっと激しい。最終回でエドが示唆する蝶の男は天国の扉のヴィンセントで確定だと思うが2ndシーズン作るとしたらネタがどの程度残っているかちと不安。どの辺りが使えるかを考えてみたが、あまりネタとして使われていない。Session #3 ホンキィ・トンク・ウィメンHonky Tonk Women(本来のフェイ登場回)、Session #10ガニメデ慕情 Ganymede Elegy(ジェットの過去の女性)などこの辺りを改変してメンバーを再度集める流れにするのかなと。道中のエドとのコンビがあるなら当番回Session #17 マッシュルーム・サンバ Mushroom Sambaなんかを使えば4話くらいはなんとかなりそうである。たが、ビシャスがあのザマでジュリアとどう蹴りをつけるかも放ったらかしたままなので、ヴィンセントを追うぞ!というネタとどこまで共存できるか疑問が残る。

あとはSession #19 ワイルド・ホーセス Wild HorsesやSession #22 カウボーイ・ファンク Cowboy Funkなんかもやってほしい。終始組織の影がチラついていたのでこの辺は含めきれなかったんだと思う。原作への愛ゆえなのはある程度理解するが、もっと自由にやってくれた方がよかったなって思わなくもない。
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