オレオレ

ラブ&デスのオレオレのレビュー・感想・評価

ラブ&デス(2023年製作のドラマ)
3.0
E. オルセンを姉ちゃん二人とごっちゃになっていたのは私です、はい。
子役スター転じてゴスロリでデザイナーしてたのがこんなきちんと大人の女優してたんだなあ、と思っちゃったよ。
それはまあいいとして…

主役のキャンディを演じるE. オルセンの役がかわいい!何というか、小柄でエネルギッシュでいつもポジティブ、教会の合唱部も子供の世話も全力投なもんで、不倫先のホテルにもめちゃくちゃ気合の入った弁当持参である。いや、メシは二の次でしょ!
なので男が惚れるのもわかるんだが、不倫したかったのはキャンディなんだよなあ…
そこがしっくりこず、しかも相手のアランも特別感がないので、ボタンを掛け違えたままスタート、そのまま終わった気分がある。

アランの何が良かった?(イヤ、「完璧」なある身体的特徴があるんだが、笑)
普通の真面目なおじさんで、バレーボールでぶつかって何がビビっと来たのか…
キャンディの旦那は何かにつけて控えめなので、そこが不倫の原因?明るくポジティブだからといって悩みがないとは思わないが、煮詰まる描写もなくていきなりアランに不倫持ちかけるキャンディがよくわからなかった。

このキャンディの旦那、どっかで見たぞ〜気になる気になる!と思ってたら、私のオールタイムベスト映画のひとつ、「あの頃ペニーレインと」のウィリアムじゃないか!すっかり大人になっちゃって…
プロフィール見ると結構見た事ある映画にも出てるみたいだけど、全然気づかなかったなあ…

さて、ジェシー・プレモンス演じる浮気相手のアラン。
アランの奥さんはちょっと神経質なんだが、アランも特に愛想を尽かしてるレベルでもない。とは言え、キャンディみたいなコミュニティのアイドルに声かけられたもんだからあっさり不倫。
一方がのめり込んだら、家庭を壊しそうになったら、と辞める条件を決めてから開始した不倫、結局は1年くらいで終わりになるんだが、前半はそこまで、後半は一転、キャンディが被告人となる裁判が描かれる。

キャンディは教会メンバーの弁護士に自分の弁護を頼むんだが、この弁護士ダンが80年代のピカピカ弁護士!で笑った。
事務所に水牛かなんかの頭あるし、メディアからのアテンションに貪欲!
凄くそれっぽい事をまくしたてるクセに、実はただの傷害事件専門弁護士で、刑事裁判、しかも殺人事件の弁護士なんてできないよ〜!って及び腰。
結局キャンディに押し切られて弁護を引き受けるんだが、そんなもんなの?盲腸手術しかしてない医者が、心臓移植手術するようなもんじゃないのかなあ〜
頼む方もどうかしてる!

話がそれた。
E. オルセンのキャラにはあんまり肩入れできなかったけど、彼女の感情の揺れの演技とかは上手だなあ、と。
撮り方も上手いんだろうけど。
いつも車で歌ってるんだが、あの行動後でも車に乗るとつい歌っちゃうんだよね。とはいえさすがに虚ろで。
あと、何度かオルセンが頭からシャワーを浴びるシーンが挿入され、ガチクリスチャンの彼女のキャラとも相まって、洗礼としての水浴びが暗示されるんだけど、何のこたあない、水浴びるたびに泥沼にハマってくんだよね〜

脚本は御大デイビッドE. ケリーなんだが、やっぱり事実に基づく話となると、手足縛られてしまうんだろうか。
テンポも悪くはないんだが、主人公に共感できず残念。