きみどり

舞妓さんちのまかないさんのきみどりのレビュー・感想・評価

舞妓さんちのまかないさん(2022年製作のドラマ)
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こういうゆるっとふわっとな是枝作品を観て「毒にも薬にもならんわ」と思うか「滋味あふれる養生食だわ」と思うかは、ひとえにこちらの心身のコンディションにかかってて、今はどっちかというと後者だった。
元気にオラついてる時だったら「味がない!」てイチャモンつけてたかもしれん。まったく、客というのは我儘なものですね…ゴメンヨ

可愛い女の子たちが京町家でわいわいと共同生活を営みつつ舞妓として成長していくお話。舞妓仕様のひとくちサンドイッチ(しかも卵サンド)が、このドラマを端的に象徴してるなあ…と思ったり。

是枝作品で何が好きって、あの部屋のリアルな生活感(散らかりようともいう)。いやその部屋ほんまに人住んどるよな?な? 
目に入ったことすら気づかないほどの、小さな小さな雑貨の配置にリアリティの神様がおわします。美術監督すごいわ。

それにしても。和装って単衣でもそこそこ重さはあるし着付けもその後もけっこう消耗するのに、あんな重そうなのをあんな特殊な着付けして終日動き回らねばならんとは。かなりの重労働だと思いました。
あと舞妓さんの着物に肩揚げがしてあるの不思議に思って調べたら、昔は13歳以下の子どもが舞妓やってたから、「幼さの印」だけ今も着物に残ってるんだって。学び。




岡崎に住んでる息子のとこに行くとき、四条から鴨川を渡って、左手に「先斗町歌舞練場」の建物が見えるルートを通っている。彼女たち、あそこで踊ることもあるんだろうか。
いつも少し離れて車から一瞬眺めるだけだったけど、今度はあの近くまで散歩に行ってみようと思いました。
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