オレオレ

パトリック・メルローズのオレオレのレビュー・感想・評価

パトリック・メルローズ(2018年製作のドラマ)
3.0
結局、どういうメッセージを伝えたいんだろうか?
明けない夜はない?三つ子の魂百まで?千里の道も一歩より?

ドラッグを常用しているB.カンバーバッチが「父親死亡」の連絡を受けるシーンから始まる。ハイになっているせいもあるが、「おお父さん!」と悲嘆にくれるわけでもないので、なんかあるな、この親子、と思わせる。
NYCまで遺灰を取りに行き、なんだか年寄やら中年のおばさんに会うカンバーバッチ。彼らが誰かは説明がないが、2話以降にわかるようになっている。

父親はイギリス人の元金持ち、親からの遺産がもらえなかったところ、米人のニューマネーのお金持ちである女(ジェニファー・J・リー)と結婚し、その間に生まれた一人息子がカンバーバッチで、自宅や夏のバカンス先の南仏の別荘のインテリアが素敵である。金があるので、NYCで滞在するホテルのペントハウスも豪華!
けど、あんなに部屋をぶっ壊したら、次回から出入り禁止だろう!なんか常連客なんだけど、ありえない荒らし方・・・。
ちなみに、NYCの葬儀屋のビルの内装も素敵である。タイルとか床とか、手入れが大変だろうが、あんな家で暮らすと毎日気分あがりそう!葬儀屋だけど、笑。

やっぱりあった父子間の確執+両親の不仲+母子関係がカンバーバッチの精神を壊しているんだけど、いちおう、最後には希望が見えなくもない。
彼が親から受けたダメージを子供に伝えたくないが伝えてしまいそうでもだえる父親、っていうのを好演していたカンバーバッチだが、やっぱり、女房や子供に大声をあげるというそれだけでゲンナリしてしまうなあ・・・。

母親役のジェニファー・J・リーが体当たりの演技で鬼気迫るんだけど、なんで子連れで離婚しなかったんだろう。クリスチャンでもなさそうだし、とっとと離婚してアメリカに帰ればよかったんじゃないのかなあ。全然ハッピーな夫婦のシーンもないしさ。

とにかく小道具やセットに金かかってそうだなーというミニシリーズでした。