このパッケージだと見ようと思えなかったけど、フォロワーの評判が良いうえに脚本が 『慶余年 』の王倦(ワン・ジュエン)というのに惹かれて見ました。
のっけのOPテーマから戦隊モノの香りが。
が蓋を開けてみれば、仁宗治世の宋が遼 西夏に対し常に抱えていた政治的緊張感や暗躍する各国間者の存在など、主人公たちの捜査する案件に非常によく反映されており、事件の真相自体は硬派で予想を遥かに上回る面白さ。
最近偶然とはいえ見るものが宋や遼づいているのだけど、このドラマには苦労してその座についた皇帝や運命に導かれるように皇后になってしまう女性キャラは登場しない。
むしろ朝堂とは程遠い若者たちが主役なのに、その中でも実は最もうまく当時の宋の位置付けが感じられるように描かれていることに感心した。
一方で、彼らの友情や恋成長が現代的視点で散りばめられ、事件のシリアスさにどっぷり浸からせない塩梅が軽さを生んで全体を覆う“雑さ“も緩和してくれる。そこもまた脚本の妙で楽しかった。