東京国際映画祭TIFFシリーズ部門
10/26 EP1~4
スコアは明日後半を観てから!
オリヴィエ・アサイヤスが1996年に手がけた映画をリメイクした作品。
リメイク?違うな、改めて映画化したと言うべきか。オリジナル版を踏襲しつつもセルフリメイクということを俯瞰してつくられた大傑作!
アサイヤスはドラマではなく「連続映画」と思ってほしいと言う。映画館で観るのが理想的な環境だと断言していた。映画館で観られて本当によかった。
アリシア・ヴィキャンデルは間違いなくこれが代表作になる。歴史的名演。
オリジナル版で経済的、時間的にできなかったことがのびのびと出来ており、劇中映画の『吸血ギャング団』の出来が本当に素晴らしい。あれだけ抜き出して上映してほしいくらい最高。
吸血ギャング団−劇中リメイク−イルマ・ヴェップ(1996)−本作と四重になっている多層的な作品で、それを破綻なくアサイヤスの作家性全開でみせてくるのはもう天才としか言いようがない。
主人公ミラと周囲の人々を群像劇的に描いたコメディであるとともに、自身の投影である映画監督ルネの苦悩もメタ的に描き出す。
アサイヤスとマギー・チャンの結婚とその破綻をサスペンス的に、スピリチュアルにみせるその手腕には感服するしかない。
オリジナル版主演のマギー・チャン再登場には泣きそうになるほどの感動を覚えた。
後半も楽しみ!正直今年の映像作品でベストだと思う。