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カーテンコールのgukuのレビュー・感想・評価

カーテンコール(2022年製作のドラマ)
4.0
心温まる優しいヒューマンドラマでした。
朝鮮戦争のさなか夫と乳飲み子だった息子と生き別れ、開いたクッパ屋を一代で韓国屈指のホテルにまで築き上げた女性。余命わずかとなった彼女の最後の夢 “北の家族との再会” を叶えるため、側近は無名の役者(カン・ハヌル)を北の孫に仕立て、最後の思い出作りを始めようとするのですが・・・。

南北離散家族を題材にしたドラマなのに重くなり過ぎず、コミカル要素も随所に織り交ぜてあったので、涙あり、笑いありで楽しめました。カン・ハヌルの持つ人懐っこく茶めっけたっぷりのキャラクターが活かされていて、彼が演じたジェホンは『椿の花咲く頃』のヨンシクのイメージにも近い気がしました。『椿〜』でオンマ役だったコ・ドゥシムさんは、ここではハルモニ役で出演し、椿ペア再びでした。ドゥシムさんの温かく自然な演技にはいつも感動を貰います。ヒロインにハ・ジウォン、その破婚相手にクォン・サンウと韓ドラのファン歴長い方はおおっ!となるのではないでしょうか。
チェ・デフンは、いい加減だけど憎めないユーモアたっぷりのキャラ。こういう演技やらせると、もう彼の右に出る人いないんじゃないかと思うほど。ファンウ・スルへとの共演は『愛の不時着』以来かな? あ、耳野郎も少しだけ。

そして私の目を釘付けにしたのが、本物の北の孫を演じたノ・サンヒョン! これまでノーマークでしたがめちゃくちゃカッコいい‼︎ 低音ボイスで話す北訛りの言葉まで素敵に聞こえるし、ずっと薄汚い恰好しかしてないのに何気ないポーズまでいちいちカッコ良くってシビれましたー♡

2022年の作品なのに演出や音楽がナゾに古くさかったのと伏線回収が曖昧だったのがちょっと気になりましたが、ハルモニの生き様や懐の深さ、彼女を思う人々の温かさに触れられた良きドラマでした。

タイトルの『カーテンコール』。ラストで、ああ、なるほど!となりました。
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