ちこちゃん

悪鬼のちこちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

悪鬼(2023年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

視聴中に娘が扉をノック
飛び上がった😱

キムテリの圧倒的な演技力。無邪気の笑顔と、この世の裏側にいる不敵な笑顔。やがてそれが混じった時の恐怖。
おどろおどろしい形相の幽霊が出ないのでホラー苦手でも割といける、がオカルト様の緊迫感は十分にある。
悪鬼という幽霊の謎解きが面白く続きが見たくなる。
シグナルや冬ソナの脚本家キム・ウニとあって細部まで練り込まれている。
民俗学というのも興味をそそられる。
そして順に明かされるその経緯、悪鬼を作り出したのが人間、という斬新さ。これこそがただ怨念を晴らすためだけに存在する幽霊の怖さとは違う恐怖なのだろう。
富を得る為、大切なものを奪われてでも悪鬼を祀る人間と、また生に対する執着で主人公にしつこく取り憑く悪鬼。夢と希望に満ちた思春期のその生涯はとても残酷だ。
Disney+のインタビューでキムテリが「これは青春ドラマ」と言っていた。出演者はそう感じていたのかと驚く。
韓国は世界でも上位に位置する自殺国とあって、戒めるドラマが多くの作品がある。
今作も散々自殺シーンを見せておきながら最終回でそのことに触れてきた。
生きたくてたまらないヒャンイと母のため、貧しさのため自分を殺して生きてきたクサニョン。
自分を苦しめているのは自分。
今こそ自分の人生を歩もう。

父親は失明を恐れて悪鬼を受け入れた。遺伝性の病気であるクサニョンだが、彼女はそれを受け入れる準備が出来た。
ちこちゃん

ちこちゃん