天才・沖田修一監督×松田龍平主演によるWOWOWドラマ第1話。
松田龍平じゃなければ生々しくなって見ていられない現代的なしんどい設定を沖田節と松田氏の持ち味が柔らかく解してくれている。それでも1話ラストに満ちる何とも言えない哀感は鋭くこちらの胸を刺してくる。あの夜道を歩く後ろ姿の切なさ、松田龍平恐るべし・・
驚嘆するべきなのが主人公家族が暮らす戸建てを真っ二つに断面したセットを組んでいる事で、それ故に主人公が初めて新しくなった家にそろりそろりと入ってくる横位置からのショットにはゆっくりとした動きなのに映画的なダイナミックさが宿っている。
2話予告でチラリと映る西野七瀬が坂道から転げ落ちるショットを見てもやたら映画的なダイナミックさがあって、引きこもりの話だからこそダイナミックに物語ろうとする沖田監督の姿勢は確実にドラマのクオリティを底上げしているし、このダイナミックさやスマホカメラ越しに起きる喧嘩等随所にある語りの工夫は何気に新境地なのでは？
果たしてこの物語がどういう方向に向かうのか、続きが気になる。
