藤本有紀脚本×ぴったり息の合った細やかな森山未來・尾野真千子の演技、相乗効果がすごくて、1話見るだけで体力をかなり消耗する。たとえ共依存かもしれなくても、たとえ互いに傷つけ合うかもしれなくても、離れられない二人。
かっこいいわ艶っぽいわ、そのくせナイーブで繊細ですぐ傷いて拗ねてやることなすこと上手くいかないアホぼん柳吉。この森山未來さんの演技じゃないと形にならなかったかったと思う。そんな柳吉に惚れて離れられない売れっ子芸妓の気丈な性格や、はたまた弱気になったときの少女のような表情…尾野真千子さんさすが。二人ともちょっとした視線や声の調子の上げ下げで心情が伝わってくる。
食べ物を作る、食べさせるというのは一番の愛情表現だなぁとしみじみ感じる作品。食に込める愛と、「あほぼん」への温かい眼差しは藤本有紀脚本の醍醐味。
