オレオレ

ザ・クラウン シーズン4のオレオレのレビュー・感想・評価

ザ・クラウン シーズン4(2019年製作のドラマ)
4.5
もちろんオンエアされた2019年にビンジウォッチしたが、シーズン5が始まったので復習を兼ねて再鑑賞。
日本では来世紀になっても起こりえない女性のツートップ(王室と政府)にアウトサイダーダイアナを絡め、それぞれが「公」と「私」にどう折り合いをつけるかが描かれる。

ダイアナの結婚の結末は知ってしまっているので、あんなに生き生きとした彼女の登場の仕方が逆に痛々しい。アン王女が「実年齢よりオトナ過ぎる男と実年齢より子供過ぎる女が一緒になった不幸」的なことを言うが、まさにドンピシャ。
実際に2人が別居した時は、カミラと切れないチャールズがサイテーと思ったが、ダイアナもただの小娘で、あの歳とあのレベルの人生経験で結婚したら、相手がチャールズでなくても失敗したろうな、と思った。

前述のアンのセリフや求心力を失いつつあるサッチャー首相が言う「陛下は何もしないことで君臨し続けられるが、私は全てを失うのです」、フィリップがダイアナにする「ある人間(女王)以外は有象無象」スピーチなどこのシーズンも脚本がしびれる。

やり過ぎとの紙一重をうまく制したジリアン・アンダーセンのサッチャー、最初はうーん?と思ったがシーズン終わりにはこの人以外のフィリップはないだろ!だったトビアス・メンジーズのフィリップ、すでにこの頃から偉大すぎる母親の陰で捻くれるのが姿勢にも表れるジョシュ・オコナーのチャールズなど、配役もバッチリだったが、お気に入りはアン王女。
まあ本物をほとんど知らないので似ている/似ていないはわからないけど、めちゃくちゃ早口でしかも毒舌、そういうキャラをこの女優さんは頑張ってたなあ、と思った。

シーズン5は1話だけ見たが、新しい配役がイマイチしっくり来ない。特にドミニク・ウエストのチャールズは、急に自信家肉食系になっててなんかなあ〜だった。
最後まで見たらハマるだろうか…