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ビーチボーイズのtubameのレビュー・感想・評価

ビーチボーイズ(1997年製作のドラマ)
4.0
無計画でおちゃらけた明るい広海(反町隆史)とエリートサラリーマンで地に足ついた海都(竹野内豊)。不思議な縁で出逢った正反対の二人の男が民宿を舞台に友情を育み、やがて人生を見つめ直していく姿を描いた大人の夏物語。


放送時大ヒットし、主演を演じた二人と民宿の娘・真琴役の広末涼子を一躍スターにしたことで知られるドラマ。観たことなくても名前は知ってる人が多い作品の代表格かと思う。
前々から観てみたいと思っていたけど機会がなく、今回漸く観れた。


民宿での日常が中心でそれほどドラマチックな展開があるわけではないけど、それが何ともいえない良さ。観ているこちらも夏の眩しい日差しに包まれて共に賑やかな夏休みを過ごしている気分になる。イケメン二人が主人公だけど、恋愛は発生せず男同士の友情に焦点を当てている潔さも功を奏している様に思う。
夏のドラマと言えば、自分の中では「ウォーターボーイズ」が定番なんだけど、本作の大人の夏休み感も滅茶苦茶良かった。というか大人になればなるほど沁みる作品だな~これは。仕事に疲れて今と無関係の世界で生きたいと一度でも思ったことがある人ならきっと沁みる。
ドラマの中と同じ時間軸で観れたので、より気持ちが盛り上がった。
でも大人の夏休みだから、終わりが来る。やがて現実に戻っていく切なさも込みで良いドラマだった。


ただ本作最大の特徴はなんといっても若さに溢れた反町・竹野内の魅力が真空パックされていることだろう。当時25、6歳くらいのはずなのにもう信じられないくらいオーラが凄いし、カラッとした大人の色気もある。これで売れなかったら逆に何で?っていう抜群のスター性だ。
二人とも今も大変魅力的な俳優だけども(渋さが加わってよりカッコ良くなった!)、二人の若き日の唯一無二の輝きを観れるというだけでも本作は非常に価値がある作品と言えるだろう。未見の人は南国感溢れるオープニングだけでも観て欲しい。


あと広末もボーイッシュな高校生役がとても良かった!女性的な色気を全面に出してないのが、年相応の可愛らしさという感じで逆に良かった。兄妹みたいな広海との関係性が好きだった。


以下、ややネタバレ含む余談↓


竹野内・広末が本作以来の共演との触れ込みのドラマ「できちゃった結婚」を先に観たんだけど、本作観ちゃうと相手役は元々反町がキャスティングされてたのでは?と思ったり。
真琴が好きなのは広海だし、同作の遊び人の広告業界の男って設定も竹野内よりは反町なのでは...
二人の夫婦役も観てみたかったな。今チャラ役は無理だろうけど、3人が共演するところは今からでも観てみたい。
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