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乱反射
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『乱反射』に投稿された感想・評価

daiyuuki

daiyuukiの感想・評価

4.8
貫井徳郎のミステリー小説を、妻夫木聡、井上真央の初共演でドラマ化。地方都市に住む新聞記者・聡(妻夫木聡)とその妻・光恵(井上真央)の幼い息子が、ある事故に巻き込まれ死亡する。息子の死の真相を突き止めようと奔走する聡は、“小さな罪”を働いた人々に接触していくが、次第に追い込まれていく。
老木を撤去するように要求する市民団体、市民の要望をなかなか通さない市の職員、老木の側にした飼い犬の糞を始末しない中年男、老木を撤去しなかった撤去業者、急患を受け入れなかったバイト外科医など、「これくらいならいいだろ」とやった小さな過ちが大きな事故に繋がる無責任の連鎖を追求していく展開もゾッとさせられたが、ラストシーンにもゾッとさせられた。妻夫木聡と井上真央の鬼気迫る熱演が、印象的。
様々な人の無関心、そして保身、身勝手が一人息子が亡くなる事件に。妻夫木聡と井上真央の夫婦の悲しみと怒りが淡々と静かに描く、そして事件を追求していく新聞記者としてと親として関係者を追い詰めていく。後半復讐劇が始まり血まみれに!と勝手に想像してたらメーテレ開局記念番組であり地上波なのでそんなことも起こらず終了。
乱反射

誰も、殺したことに気づいていなかった。
幼い命を死に追いやった、法では裁けぬ殺人とは?
複雑に絡み合ったエゴイズムの果てに起こった悲劇。モラルなき現代を暴き出す。

メーテレ開局55周年記念ドラマ。
「第63回日本推理作家協会賞」を受賞した貫井徳郎の『乱反射』を、「舟を編む」や「夜空はいつでも最高密度の青色だ」を映画化し、数々の映画賞を受賞した石井裕也監督がドラマ化。

貫井徳郎原作×妻夫木聡主演といえば思い浮かぶのは「愚行録」。
彼は決して表には出て来ない隠された裏の事実を無視せずに、人の表裏をどちらかというと裏を軸に表と比較しながら描き切ることで、「あなたはどうですか?」と言わんばかりに、人の本性をあぶり出していく。

今作は、妥協や些細な悪事やちょっとした職務放棄、我儘、承認欲求から来る行動による一つ一つの積み重ねが大きな事故に繋がる怖さを、ミステリー調に描いた作品だった。

手を入れないといけない街路樹の手入れができておらず、街路樹が倒れて幼い命が奪われた。
街路樹が倒れるまでと倒れてから幼い命が亡くなるまで、様々な「誰にでも心当たりのある」小さな罪の連鎖があった。

自らの虚栄心を満たすために、街路樹伐採の反対運動を起こす主婦。
定年後に家に居場所を無くし、救いを求めて飼っている愛犬のフンを腰が痛いからという理由で始末しない老人。
医師としての責任を負うのが嫌で、救急要請を断ってしまうアルバイト当直医。
犬のフンを拾うために公務員になったんじゃないと、仕事を放置した市の職員。
極度の潔癖症を患い、不潔なものに触れられないことを隠している造園業者。
そして聡の家庭ゴミのゴミ捨て。

本当は悪いと思っているけど、色んな事情からついついしてしまう小さな罪。
まさかその積み重ねで人の命が奪われるなんて考えもしない。

息子の事故の真相を暴こうとする父親で新聞記者の加山聡(妻夫木聡)。
あんなに優しくて怒らない聡が、真相を追ってあらゆる人に取材をしているとき、煮え切らない各位に対して、苛々を隠せずに、徐々に狂っていくように彼の本性までもがあぶり出されていく。

誰もが自分のせいでその事故が起こったことを認めたがらない。
責任をたらい回しにして、必死に自分を守ろうとする。
人が一人殺されても自分に関係がないと他人行儀で思い悩むこともない。

胸くそ悪い嫌な現実を見せつけられた。
こんなことで、あんな素敵で幸せそうな家族が崩れていくなんて悲しすぎる。
でも法で裁くことはできない。
やりきれないその想い、悲しみと怒りの置き所はどこに。
自分たちで消化しないといけないこのやりきれなさは、何とも後味が悪い形で昇華されていった。

決して法で裁くことができないこのような小さな罪の連鎖は、沈黙し、本当に自分たちを責めることしかできないのか。

P.S.
妻夫木聡と井上真央のタッグって初めてなのが驚きですが、やっぱりさすがすぎる。
原作が素晴らしいのは言うまでもないと思うが、石井裕也監督の映像化はやはりよかった。