光石さんがまさかのほぼ主役！翻弄される情けないお父さんはもはや十八番芸。北川景子の有無を言わさぬ美しさはこの凛とした役にはハマってた。あと杉本哲太さんが『問題のあるレストラン』のせいで権力を持ったセクハラ親父の刷り込みが強すぎて怖い。野木さんは名前のない関係性を描くのが上手いと思う。
編集もテンポが良くて、twitterでデマが拡散して行く様子とか、群衆全員がスマホの画面を見る俯瞰の絵とかも、工夫されてて見心地が良かった。この情報社会の中で真実を見極めるには、やはり足を使ってその場所に赴いて、画面越しじゃなく直に見て、テキストにまとめられる前の言葉を聴かなきゃいけないんだな。それでも感情が入れば如何様にも歪んで行く。本当に難しい。でも最後の「信じます」は嘘くさくなくて良かったな。
