モフモフモサモサ

ソロモンの偽証のモフモフモサモサのレビュー・感想・評価

ソロモンの偽証(2016年製作のドラマ)
3.4
言わずと知れた宮部みゆき氏原作小説の韓国リメイク。
原作既読、日本映画も鑑賞済み。

なので、話の流れはわかってるので主に何が違うのかなぁ、といった視点が入ってちょっとノイズ。良くも悪くもちゃんと韓ドラ風味になってました。5話の裁判から俄然面白くなりました。

原作と大きく違うのは、原作は中学生で本作は高校生。

子供だけれどそうとは言い切れない度合いが高校生よりも強いところに物語の意味があって、原作も大人が教えてくれないから自ら真実を探るために学校裁判を実行するのですが、本ドラマではそこの切実さが若干損なわれていると感じました。裁判クラブだし。しかも逆にやりすぎ。原作にはない学校の不正まで正すとは。

日本映画版のレビューにも書きましたが、原作はジュブナイル小説のような意味合いが強くて原作初見のときは、学校内裁判の情報すら知らずに読んだので、主人公の女のコが裁判する!と決意したときのカタルシスたるや、もう、やってもうたれ!な気分でした。

そして本作、全12話なのでちゃんと人物を掘り下げてますがちらちら改変してて原作の真相究明、対大人的(マスコミ含む)な意味合いが対学校、対陰謀に切り替わっていてその辺が先の韓ドラ風味だと思いました。

原作の爽やかな余韻はこちらでも健在ですが切なさの方が残ります。原作のほうが爽やか印象は強く自分は原作のほうが好きです。

ちなみにヒロインにあたるソヨンと男性側メインのジフンにあたる二人は、本ドラマでは最後までツーンな距離感でしたが、原作では未来で結婚してました❤️(原作の続編、原作の最終巻に収録)。

日本もドラマを、最近作ったようでそちらも見てみたいです。