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チャン・オクチョンのyuuuumiのレビュー・感想・評価

チャン・オクチョン(2013年製作のドラマ)
3.9
全24話。
ハン・ヒョジュ主演ドラマ『トンイ』と全く同じ時代を、主人公淑嬪 崔氏(スクピン・チェシ)から、禧嬪張氏(ヒビン・チャンシ)に置き換えたドラマ。
ユ・アイン×キム・テヒ主演で描く。

ドラマ『トンイ』ではとても優しい人物だったトンイがこの作品では非常に嫌な人物で、絶世の美女で悪女ヒビンが、この作品ではただ王を愛する悲劇の主人公になるから、誰を軸に描くかによって解釈が変わるところが面白いのが歴史ドラマだ。

朝鮮第19代王イ・スン(粛宗スクチョン)演じるユ・アインの韓服姿もとても素敵だし、この作品に登場する数々の衣裳がとにかく華麗で美しい。

この時代に登場する西人派と南人派の諍いによる朝廷の政(まつりごと)。王様の王妃を巡る派閥争いによる権力をかけた策略が恐ろしい。

朝鮮三大悪女の一人と言われているチャン・オクチョン。この人物を今まで演じた事のある、キム・ヘスや、イ・ソヨンに、この作品のキム・テヒはさすがの天然美女達の集まりだ(この天然は整形していない美女の意味)。
実際、一番の悪女はトンイことスクピン・チェシだ。

悪女と言われているからどんな凄い女性なんだろうと思っていたら、やられた事に対して仕返しをしただけ。(十分キツイ?)
スクチョンの母親の方がよっぽどキツイ性格のように感じた。
オクチョンの悪事にはちゃんとした理由があっての悪事。

歴史上の人物であるオクチョンの結末は破滅へと向かう為、結末を知っていながらの鑑賞でしたが、オクチョンの生き様は波乱万丈でありながら、とても華やいでいたと思う。
人は頂点を手にすれば、後は人からその座を奪われるか、守り続けるのか、その地位から転落するかもしれない不安と戦う事になる。

この物語の後半は、西人派側がオクチョンに事あるごとに失脚させようと策略ばかり立てるので鑑賞もキツイのでやたらと時間がかかった。
この時代の人は時間だけやたらとあるからこんな事ばかりするんだろうなと呆れるばかりで、もっと他にする事ないの?と面白かったけど、少し嫌な気分で終わった作品だった…。

淑嬪 崔氏についての歴史上の記録は実際にあまりないらしく、謎の人物である為、解釈する人によって全く違う人物として描かれることが多いらしい。この時代は朝鮮王朝で一番強固であった時代なので他のドラマでも淑嬪 崔氏が描かれているので、違う作品でもまた観てみたい。
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