きみどり

アガサ・クリスティー ABC殺人事件のきみどりのレビュー・感想・評価

-
デヴィッド・スーシェのポワロに慣れ親しんだ身には、ケネス・ブラナーのポワロでも違和感あっていまだ馴染めていないのというのに…。ジョン・マルコビッチのポワロとな! 「ノン、ヘイスティングスそれは無茶というものですよモナミ」(熊倉一雄さんで再生)

とにかく暗い。盟友ジャップ警部は亡くなり、お供のヘイスティングスもいない。初っ端から孤立無援のポワロがイギリスの警察に無碍な扱いを受けるので、物悲しい気持ちになる。その上、第一次大戦中にベルギーから亡命してきた過去が、彼の人生に暗い影を落としており…え、ポワロってこんな話だったっけ?

なるほど『無実はさいなむ』と同じ脚本家なのね。語り直しアガサ・クリスティなのかな。翻訳も時代に合わせて少しずつ表現を変えた新訳が出るし、映像化のアレンジもこういうのがあっても面白いかも。
むしろスーシェ版とはまったく異質なものだと思えば、慣れてくるとマルコビッチのポワロもありだわ。やっぱり上手い。

ポアロをいじめる感じの悪い刑事さん、どっかで見た顔と思ってたらハリポタのロンだったとは! 大きくなったねえ🤣

個人的にはミス・マープルが大好きなので、ぜひ闇堕ちマープルのシリーズを観てみたい。
きみどり

きみどり