季節ごとに咲く花たちを育てながら生活することが、人生最大の楽しみだった純粋な田舎のおばさんコ・ボンシル。 穏やかな幸せをかみしめていた頃、突然おとずれた夫ソ・ジュンソクの死。夫の死を全く悲しむ暇もなく、明らかになる莫大な負債に、隠していた愛人、そして文化財の不法持ち出し容疑まで…。 すべて信じられない状況に夫は一体どういう男だったのかと、失意に明け暮れるボンシル。 そんなとき、偶然にボンシルは市場の路地裏でチンビラに殴られているペルー人ホセを助ける。ホセは善良で気立てのいいボンシルに謎の種を残して去っていく。 実はその種は不思議な薬草の種だった。ホセが残した希望の種を持って梨泰院に上京したボンシル。 野に咲く花のように屈しない生命力で力強く梨泰院に根を下ろして生きていこうとするボンシルの前に現れた梨泰院の皇帝、デイビット。怖くて残酷だという噂とは異なり、意外とかわいいデイビットにボンシルの心は揺れていくが…。