2011年版のドラマ『 水滸伝』を完走したので、やはりここは北宋の滅亡を見届けなくては、と今作を見たくなるのは必然。
救いのないラストと噂だけは聞いていたので覚悟して臨むが、なんといってもユーモアが足りなかったか。主人公岳飛が清廉さと情深さの合わせ技ではなく終始自分にも他人にも厳しい人だったのが重苦しかった。
そんななか、希代の佞臣秦檜の中の人羅嘉良がもう1人の主役として本当にいい演技をしており別次元のベストアクト。
あと、金の兀术もなかなか良いキャラ立てである意味彼の成長譚でもあった。
すぐに戦争をしたがる現在の日本の政治を眺めてると、北伐!と気を吐く岳飛軍にも心置きなく共感し難く、見るタイミングがなぁという感想。
オーラス、囚われた岳飛が拷問で傷だらけになりながら審議を受けるシーンなど黄暁明は本当に綺麗な人だなぁとあらためて見惚れる。
岳飛軍の面々は動ける俳優を揃えたのか、少し地味めではありましたがアクションはすこぶる見応えあり。岳飛槍だけに槍好きにはたまらん外連味あふれる動きや息子岳雲が錘の遣い手だったのには痺れました。