ざきを

ファルコン&ウィンター・ソルジャーのざきをのレビュー・感想・評価

5.0
ワンダヴィジョンが終わっても、marvelさんは毎週毎週本当に楽しませてくれる。
今の映画業界は頼んでもいないリメイク作品やスーパーヒーロー映画ばかりとは言わせない!といったmarvelがどれだけ本気かがわかる。

ジョンウォーカー
この存在が本当にこのドラマにいい味を出している。冒頭のこの人はキャップになっちゃいけない!と思わせるような登場に、自分の正義との葛藤、そして"キャップ"の存在の重さ。ワイアットラッセルがとても良い表情で演技する。嫌われる覚悟で演技しているのだと伝わってくる。素晴らしい役者さんです。

そしてカーリ。
正しさは度が超えたら悪になってしまう。弱者の代表としての声のあげ方の難しさを痛感する。手っ取り早いのは"暴力"であるという悲しい現実。誰もが声を上げることができ、そして耳を傾ける人がいる世界。簡単そうなのに、なんで実現しないんでしょうか。世界の仕組みはきっと汚いんだろうなと、寂しくなる。でもいつか綺麗になるように、何か自分にできることはないか?と考えさせる、とてもいい存在でした。

今のアメリカを完璧に斬った、とてもすごい社会派な作品。シーズンを通してとても濃かったです。移民難民問題、人種差別問題に、貧困問題。それらに真摯に向き合えてますか?と問う。最初はアクションを期待していたのに、そんなのどうでもよくなるストーリーの濃さ。どう切り返していくのか、どんな一言で世界を変えていくのか、どんな決断で世界を変えるのか。バッキーとサムの一つ一つの行動に目が離せなかったです。

本当の正義っていったい何なのか?正義ってあるのだろうか?とキャプテンアメリカシリーズには毎回考えさせられる。そういったドラマパートの重厚さが、私が好きなヒーロー映画である所以かもしれない。サムにバッキー、2人は違うようだけど、想いは一緒。そんな2人の掛け合いが面白くて、熱くて。

ジモにシャロンの活躍…今後を期待させるとても楽しいドラマでした。season2も制作されないかなぁ〜
ざきを

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