月琴島で育った美女・大道寺智子（片平なぎさ）が、父の友人である速水欣造（神山繁）に引き取られるのきっかけに発生した連続殺人事件の謎に金田一耕助（古谷一行）の名推理が挑む。
「横溝正史シリーズ」の１作。
源頼朝の寵愛を受けたがために頼朝の妻の政子の嫉妬の呪いが、頼朝の寵愛を受けた多衣の血を引いた大道寺家の娘たちにも続いている。この呪いが、一連の殺人事件を起こしたのか？
その鍵は、大道寺智子の父の不審な事故死の真相にあった。「コウモリ」「空かずの間の秘密」、速水欣造を演じる神山繁のナイスミドルぶりがいいミスリードになっている。
映画でも大道寺家の呪いから智子を救う王子様的なポジションの多門連太郎に、ストーリーの途中で衝撃の展開が待っていたり、映画との違いを出そうとしたアレンジが上手くいっていないこともあるけど、片平なぎささんのヒロインぶりや凝縮された愛憎劇が見応えあり。
