きみどり

ダーク シーズン1のきみどりのレビュー・感想・評価

ダーク シーズン1(2017年製作のドラマ)
5.0
ミヒャエル・ハネケが『バック・トゥ・ザ ・フューチャー』を二次創作したような物語。暗くて酷くて不気味なタイムトラベルストーリー。

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森深いドイツの小村、原子力発電所、定期的に神隠しにあう子供たち、呪われた家族たち。

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登場人物がほぼ「人間性悪説」ベース。とくに酷いのがお母さん連中で、怨念と情念たぎる自己中、やたら声のでかいボスママ、恐怖のキリスト教原理主義者と、あかんオカンの見本市のごとし。
友人から、グザヴィエ・ドランがこのドラマのファンらしいと聞いたが、たぶんこの母親たちの人物造形が気に入ったんだろうと推測している。ドラン、厄介なママンが好物だもんね…。

しかしいかんせん、登場人物が多い上に重要人物だらけで、それが時間軸をあっちこっち飛ぶため、最初はずーっと「???」が続く(ここで脱落する人多いと思う。私も一回ギブアップした)。
しかしこのハテナのフックに引っかけられてエピソード5あたりまで来ると一気に!それはもう一気呵成に謎が解けて行きます。謎の肝がどこにあるか分かった瞬間、思わず変な声が出たほど。
一回通して観て、それからもう一度観ると、「あ!そういうこと!?」と膝をバシバシ打ってしまった。

二年かけて四周目に入りました。個人的にはNetflixオリジナルドラマでオールタイムベスト入りです。暗いけど。
きみどり

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