杉浦直樹の笑い声

白い巨塔の杉浦直樹の笑い声のレビュー・感想・評価

白い巨塔(1978年製作のドラマ)
4.5
大学病院における組織のあり方に鋭くメスを入れた作品。
Dr.コトー診療所のコトー先生とは真逆なキャラの財前五郎、ひとつ言えるのはどちらもメスさばきが素晴らしい優れた外科医ということ。

生田悦子みたいなきれいな奥さんがいてはるのに、愛人がいておまけに五郎の母親と交流を重ねている、母親も奥さんも愛人の存在認識あったのだろうか、、
佐分利信はやはり態度がデカく佐分利信だなあと納得。

佐々木庸平役の谷幹一、うめおばあちゃん役の北林谷栄はホントにバリウム飲んでるようなリアリティさがある。
当時のX線や胃カメラは今よりずっと苦痛だったのだろうな、と思いながら見ていた。

北林谷栄は前略おふくろ様での、東京の老舗料亭のちゃきちゃき女将から、田舎の婆さん役まで完璧!
とりわけその北林谷栄と、児玉清の説得力半端ない演技が実に素晴らしい。

そして何より、生活に少し疲れた感を醸し出している松本典子が大変魅力的。白ソックスの足裏の汚れの演出など抜かりない。この人妻感がたまらない。
OPの前口上はこの方だったのかな??

谷山医局員のサニークーペがかっこいい!
オペシーンの劇伴、ビンテージコーラスのギターサウンドが良い。
悪夢のシーンのブルーな映像は下手なホラーよりも怖かった。

個人的には主人公に共感ができない珍しい作品(やはり里見先生、大河内先生目線で見てしまう)だが、名作。

オペの開腹シーンは、ぬいぐるみのダミーだろうと思ってたらガチ映像だった。。

今では絶対不可能なキャスティング、また本編以外の見どころも大変多く楽しめた。

あ、東教授には悪いが、奥さん(ばばあ)がいちいちうるさい、顔もキツイしなあ…。
杉浦直樹の笑い声

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