daiyuuki

あのコの夢を見たんです。のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

あのコの夢を見たんです。(2020年製作のドラマ)
4.7
お笑い芸人である山里亮太(仲野太賀)は、ネタ作りのために喫茶店に入る。しかし、喫茶店の中で繰り広げられる様々な出来事に集中できず、イライラ感が一気に募ってくる。そこで山里は、ネタ作りを後回しにしておもむろにノートを開き、実在する女優やアイドル、モデルをイメージした小説を書き始めた。この小説を書く時間が、山里にとって心が打ち解けるひとときなのである。まさに旬ともいえる女優やアイドル、モデルをヒロインにした山里の妄想物語が幕を開ける。
山里亮太の妄想小説をドラマ化。
男の妄想を具現化するというと、女優やアイドルと理想の恋愛をしたりなど、男に都合の良いご都合主義の下品な内容かと思いきや、それぞれの女優やアイドルのイメージに基づいてその女優の魅力を引き出す内容になっていて、こちらの予想を上回る内容が、毎回話題にになった。
モデル出身の中条あやみは、今まで男から告白されてばかりで、男に夢中になって追いかけ振られたいと願うヒロイン。
隣の席の可愛い子のイメージの森七菜は、クラスで透明人間扱いされる亮太を気にかけるヒロイン。
空手が得意な山本舞香は、天才空手少女。
SNSで前向きなメッセージを発信する池田エライザは、世界を平和にするために心の闇を食べている闇喰い。
優秀な白石聖、可愛い勇者の芳根京子、など、本人のイメージを増幅させたヒロインばかり。
学園ドラマ的なものからお仕事ドラマ、しまいには大河SFドラマ的な内容まで、幅広くユニークな内容ばかり。
負のイメージがある「妬む」「妄想」を、自分が頑張るバネと捉えるテーマが、山里亮太らしい。特に最終回では、何故山里亮太が妄想するかの原点が描かれていて、
「勝手にふるえてろ」の大九明子、「少女邂逅」の枝優子など女性監督の演出が、よりヒロインの魅力を引き立たせるユニークな妄想コメディドラマ。
「現実逃避は最強で最高の解決方法だ。逃げろ、とにかく逃げるんだ。妄想の世界へ」
daiyuuki

daiyuuki