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宮廷の茗薇<めいび> ~時をかける恋のmoonのレビュー・感想・評価

4.7
 「宮廷女官若㬢」の監督、脚本、製作会社による、歴史ファンタジー清の康熙帝の時代にタイムスリップした現代女性と皇子の恋愛模様・・・って、若㬢の二番煎じですか?と思いながら見ていて、20話くらいから大きく筋が変わっていく。前半は幻の恋人探しでドキドキ、後半は覇権争いと陰謀でハラハラ。
 リー・クォックリーの映像が美しい。衣装や調度が豪華絢爛なのはもちろん、光の使い方が独特で、フェルメールの絵のよう。このドラマは、スマホの小さい画面で見るのはあまりにも惜しい。テレビの大画面で見ることを強くお勧めします。
 若㬢に比べて、出演陣がやや若年化で、リウ・シーシー、ニッキー・ウーのような華やかさはないが、それを補って余りあるみずみずしさ。丸顔で愛らしい印象ながら、しっかりした演技のできるリー・ランディさんを配したことで、似たような題材でも、まったく違うドラマに仕上がった。十三皇子役のワン・アンユーさん、辮髪がとてもよく似合って、現代風の髪型よりもセクシー。明蘭のダメパパが、清王朝の名君康熙帝を熱演。いろんな伏線もすべて回収し、脚本力の高さも堪能。二番煎じじゃなく、若㬢に匹敵する良作です。最後に茗恵を改心させなければ満点だった。悪役は悪役道を貫いてこその美学。
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