NASAといえばアポロ計画の方が圧倒的に有名な一方、マーキュリー計画はあまり耳にしない。その理由はやはりソ連に先を越されてしまったからだろう。しかし本作は、ここにも熱いドラマがあったことを教えてくれる。
ナショナルジオグラフィックの作品なので、内容は硬派。が、ちゃんとエンタメになっている。さらになじみがないぶんだけ純粋にドラマを楽しめたので、その点でもよかった。後半が特におもしろかった。誰が最初に飛ぶかで内輪揉めになるあたりは目が離せない。
ただ私自身は〝余りものには福がある〟と考える人間である。よって心の片隅では「そんなに血眼にならなくても・・・」と思ってしまったのだが。
ひとつ難があったのが、宇宙飛行士7人のキャスティング。似たような顔立ちが多くて、なかなか覚えられなかったのだ。すぐに判別がつくのはジョン・グレンだけ。後半に入ってアランとかゴードンの顔は覚えられたが、あとは誰がだれやら・・・だった。
ちなみに本作を観て、AppleTV+の『フォー・オール・カーマインド』がマーキュリー計画からアイデアを膨らませていたことに気づいた。あと映画『ドリーム』を合わせて観ると、より理解が深まる。
[ドイツ語吹替+日本語字幕]2021/12/01-08 Disny+