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クイーンズ・ギャンビットのsonozyのレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
4.5
突然孤児となった少女がチェスの才能を開花させ、男性中心の競技チェスの世界でトップに挑むまでの物語。

クイーンズ・ギャンビット(Queen's Gambit)とは、チェスのオープニング(ゲーム序盤の駒の定跡)の1つ。

1950年代、米ケンタッキー州。
交通事故で母を失った9歳の少女ベス・ハーモンは養護施設に入れられる。
施設では怪しげなオレンジとグリーンのカプセル2錠を毎日飲まされ、友人となるジョリーンからグリーンの薬(精神安定剤)は夜飲めとアドバイスされ、徐々に薬の依存症になっていく。

ある日、地下で一人チェスをしている用務員シャイベルを目にしたベスは興味を引かれ、授業を抜け出しては地下へ降り、シャイベルからチェスの手ほどきを受け、その才能を開花させる。

夜、グリーンの薬を飲み天井にチェスの盤面と駒を妄想イメージしてチェスの腕を上げていくベスは、13歳でウィートリー夫妻の養女となる。
新しい母となったアルマ・ウィートリーだが、夫が出張先で拘留され、生活は困窮。アルマは酒浸りになっていく。

ベスはチェスのケンタッキー州大会で優勝し、天才少女として注目を浴び、アルマは賞金を稼がせようとラスベガスなどチェス大会にチャレンジさせ、二人で旅を続け勝利。
世界最強と言われるロシアの強豪ボルコフに挑む・・・

『サラブレッド』でも独自の美しさに魅了されたベス役のアニャ・テイラー=ジョイベスが最高。ベスの子役時代の子も良かった。

数学教授の父からチェス脳、狂気の母から直感、施設では家族(ジョリーン)と師匠(シャイベル)と薬(天井での妄想特訓)、義母から酒と励まし、試合で出会った仲間の友情を得て、酒と薬の依存から抜け出して、ラストのロシアでのボルコフとの決戦に挑むベス。

後半に向けて美しさに磨きがかかるベスのファッション、ロシア大会での会場などプロダクションデザインの素晴らしさ。
Netflixオリジナルのスクリプテッド作品として過去最高の人気というのも納得でした。
※ここにビジュアル無しなのが残念すぎる。。
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