オレオレ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのオレオレのレビュー・感想・評価

3.0
公開時随分と話題になり、かつ賞レースを賑わせた本作、満を持して見てみたら、思ったよりはノリきれなかった・・・
「手がホットドッグのソーセージになったユニバース」とか細かすぎてウケるし、ウエストポーチで戦うシーンや石ころが語り合うシーンなど、笑った部分は結構あったんだが。
税務署の掃除道具室でアルファ夫のウェイモンド(キー・ホイ・クァン)がエヴリン(ミシェル・ヨー)にマルチバースを説明するシーンですでに疲れてしまった。

人生の分岐点で違う選択をしていたら、という設定で、その分岐の数だけ別の世界が存在しており、その世界でそれぞれの自分がいる。
さえない夫であるこの世界ではなく、別の世界からやってきた夫は戦える夫で、エブリンに覚醒(?)して一緒に全世界共通の悪者、ジューブーなんちゃらを倒そうという。
いやー、別にこの、コインランドリーやってるエヴリンじゃなくて、小指(?)格闘家のエヴリンに最初から行けばいいんじゃないの?違うんだっけ?

各種カンフー映画や「マトリックス」シリーズへのオマージュがちりばめられているし、戦うミシェル・ヨーはやっぱりかっこいい。
この人、コメディのタイミングもよくて楽しめたし、税務署エージェント役のジェイミー・リー・カーティスが負けずとノリノリでアクションや悪役をやってるのも笑えた(手指ホットドッグユニバースではミシェル・ヨーの恋人で足でピアノ!)。
んだが・・・黒いベーグルの説明とかで寝落ち。アイデアの時点では、この、「Everything Bagel(全載せベーグル)」が「すべて」であるながら逆にそれが「虚無」の象徴、ってのが面白かったんだろうけど、映像にするとイマイチになったパターンっぽくてこの辺で飽きてきた。
ケツ穴ギャグも、小3か、ってくらいしつこくてダニエルス・・・ってなったし。

マルチバースの自分を演じるので、主な登場はいろんな衣装だしそれぞれが目まぐるしく入れ替わるので、撮影は大変だったろうなあ。
どちらかというと、大変なのは編集か。アクションなので流れは大事だし。
続編とか、作るんだろうか?仮想空間が舞台なのでいくらでもストーリーは作れるだろうが、主役の中年のアクションがしんどいね・・・