心の深いところを照らしてくれるロウソクのような作品。いや〜ほんと素晴らしい！
多くを語らず如何様にも解釈の余地がある展開や会話。僕の場合はこうだ。
この映画ってホントに綺麗なモノを、フォレストという1人の人間を軸に描いているんじゃないか。
・ ジェニー
何かを成し遂げたくて行動していくが、手にしたものは心から自分を満たしてはくれなかった。時代の渦に飲まれ荒廃していく彼女の精神と肉体。
そんか彼女の瞳にあまりにも眩しく写ったフォレストの童心とも呼べるピュアなハート。つい背中を向けて逃げてしまうところにも、、、共感できるなぁ。（ ｉ _ ｉ ）
ずうっと素直になれなかった彼女が、死の直前に勇気を出して出した手紙。救われたかのようなその表情が印象的でした。
・ ダン中尉
マイペースで楽しくやっていたはずが、敵襲に遭い両足切断され、死期を逃したと自棄になる。その後フォレストとのやりとりを通じて生きる希望を見出して最高の笑顔を見せてくれる中尉。
特に船からダイブするシーンは一生忘れられないと思います！人生はいつからでもやり直せるんだ！！
・ フォレスト
オツムが回らないことが功を制し、自分に素直な主人公。こういうタイプには運が巡るんですね！特に自分から何もしていないのに、周りを巻き込んでどんどん人を幸せにしていく天使のような存在。
しかし終盤の葛藤を見せるシーンはめちゃくちゃ人間臭くて、このキャストの深みを何倍も引き出しています。
・ 時代
アメリカ史という車輪の中で、皮肉たっぷりに風刺をきかせフォレストのモノローグで物語が進行。矛盾や欺瞞をしっかり描写しているからこそ、時代に翻弄されたジェニーやダン中尉、さらに何処吹く風なフォレストの3人の立ち位置がしっかりと確立されている。
さりげないCGの使い方はお見事としか言いようがありません。全編CGの映画が跋扈する中、本作は教科書にすらなり得そうです。
全体を統括するトーンや音楽も素晴らしい。
フルメタルジャケットのオマージュもありましたね。^_^
