垂直落下式サミング

月の満ち欠けの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

月の満ち欠け(2022年製作の映画)
3.0
不慮の事故で妻子を亡くした男性と、かつてとある女性に許されない恋をした男性が、ひとりの女性の存在によって交錯していくラブストーリー。
生まれ変わりと時間をこえた愛を題材としている直木賞受賞作の映画化。大泉洋、有村架純、目黒蓮らが共演。座組はいいが、なんか音楽がうるさくて苦手。00年代くらいの邦画がいちばんつまんなかったころの味付け。
映画では、ハッキリとわかりやすいラブストーリーにしているんだけど、急に子供に対する恐怖が顔を覗かせるホラー要素がラスト付近で急に出てくる戦慄。
さまよえる魂の物語は、恐怖と落涙、衝撃のラストへ。ヤバイんだよな。子供は親を選んで生まれてくる世界観は確定的であるから、自分の子は自分の子供である前に、自分の子供に生まれ変わることを望んだ他の誰かなのではないかだなんて、超怖くね?
生まれた瞬間から、自分の赤ちゃんは赤ちゃんじゃないかもしれない?子供を産み育てることへの根源的な恐怖を感じるミステリーゾーンな作品だった。生殖は気持ち悪い。そういう感覚は正しい。七つまでは神のうち。輪廻転生粘着メンヘラ時代を生き残れ!