前作の監督1作目「Girl ガール」でカンヌ映画祭のカメラドール(新人監督賞)を受賞したルーカス・ドン監督の長編2作目。
繊細な少年を描いた、いろんな匂わせ方をさせつつも、はっきりと示さない、言ってしまえばアンニュイな描き方は、美しくもセンチメンタルであり、非常に複雑だ。
あえてかなりゆとりを持った余白だったり、非常に独特な感受性を突いてくるリズムを持つ映画だったりが、脆さを表現するのに適切な表現方法がとられている。
みる人を選ぶ作品であるが、ハマる人にはとことんハマると思われる感傷性の高さはかなりのもの。
カンヌ映画祭グランプリ。