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サブライム 初恋の歌のTOTのレビュー・感想・評価

サブライム 初恋の歌(2022年製作の映画)
3.8
良かった。
どこにも行けないと思った男友達への感情がどこかに行き着くまで。
昼は不安定なバンド練習と歌詞、夜は夢の中に紛れて醸成する「好き」の強度。
淡くて覚束なくて調子っぱずれで途切れがちに弱いのに最後はメチャクチャ眩しい。

映画の中心になるわかりやすいくらい掻き鳴らすギターロックも、転機となる新しい音楽の出会いも、楽器の手解きをするお父さんも、ふらふらする主人公を常に音楽が助けて、優しい。
家族も友達も女の子も優しい。
友達のちょっとの茶化しも悪意がない。
ドラムの子めっちゃいい子。ジュース買ってあげよう。

そういえば、あの女の子のお兄さんの音楽はプログレ?違う?
主人公が冒頭で女の子の家から微かに聞こえるドラムを聞いて、お兄さんうまいねって言ってた流れを思い出して、主人公のやってるギターロックとの対比と、うまい=プログレなのか?と。

なんやかんや散々モダモダさせておきながら最後は二人にしかわからない機微を見せつけられて「お、お、お、幼馴染すごい……ズルい〜〜」って断末魔を上げるしかなかった。
幼馴染最強。
ただの幼馴染BLじゃねぇか!ってクレームはあるかもしらんが、そんなもんはさておき、幼馴染が始まる話が好きな人は見たほうがいい。

これは推しカプに言ってほしい……って鳩尾に響いたBL台詞があったので心のメモ帳にメモしておきました。
甘くて死ぬかと思った。

レインボーリール東京
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