あまのうずめ

大名倒産のあまのうずめのレビュー・感想・評価

大名倒産(2023年製作の映画)
3.0
1980年江戸後期。越後、丹生山藩で鮭役人の間垣作兵衛の息子の小四郎は父の手伝いで名物潮引き鮭の行商をしている時、多くの侍が家にいると聞き帰宅する。父は小四郎に実はお前は松平小四郎で徳川家康の血を引いている、藩主の子息だと告げる。小四郎は江戸上屋敷に赴き松平和泉守として迎えられる。


▶︎『老後の資金がありません!』『ロストケア』の前田哲監督作の時代劇コメディ。神木隆之介主演で杉咲花、松山ケンイチ、小日向文世、石橋蓮司、浅野忠信、佐藤浩市と豪華キャスト。

木端役人の息子が藩主になり、藩には25万両もの借金があり、前藩主で実の父は幕府に隠して大名倒産、バレたら切腹と策を与えたことで起こるドタバタ劇。

小日向文世演じる父と宮﨑あおい演じる母と幼い小四郎のシーンに惹きつけられ、突然出来た兄たちらとのシーンなどハートウォーミングな箇所も幾つかあり、定番の悪徳両替商や悪徳老中なども揃い踏み。

全編予定調和で進みストーリーに目新しさがないのも、浅田次郎原作なので無理もないが、脚色はこれでいいのか気になりはした。ただ個人的にはどんな内容でも時代劇は作り続けて欲しいと、少なくとも年に1本はと願う質ですので、神木くんの裃が似合って.......てもOKです。

前田監督の作るコメディとの相性は良くないと改めて認識した作品。