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山女のごーのレビュー・感想・評価

山女(2022年製作の映画)
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上映前監督、出演者舞台挨拶の回を鑑賞。
ユーロスペースはチケットが取れなかったし、シネスイッチも販売開始すぐに席が埋まっていった。そして舞台挨拶終了後に席を後にする人がけっこういた。山田杏奈ってそんな人気だったのか。

冒頭から痛ましいシーンが描かれ、冷害が続き終始陰鬱とした雰囲気に包まれる村。対して禁忌の地であるはずの山での凛は全ての問題から逃れ清々しく映る。しかし山で凛を見かけ、助け出そうとする泰三によってまた村へ引き戻されてしまい、さらなる不幸に見舞われることになる、、、。

遠野物語から着想を得たとのことで、青空文庫にあったので読んでみた。山女、山男、三姉妹の女神と早池峰山、草履を脱いで神隠しに合う辺りなどが引用されてたよう。

この頃より法律も文明も発達してより良い社会になっているはずなのに今でも似たような閉塞感が漂う日本。決してコロナだけが理由ではなく、差別や家父長制、高齢者による悪政など、ここで描かれている悪癖の多くが未だに厳然として残っていることに気付かされる。

でんでんが村長の腰巾着みたいな役でハマり役だった。
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