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はこぶね
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目次

はこぶねの作品紹介

はこぶねのあらすじ

事故で視力を失った西村芳則(木村知貴)は、小さな港町で、ときに伯母(内田春菊)に面倒を見てもらいながら生活している。かつて同じ通りの家から一緒に通学していた同級生の大畑(高見こころ)は、東京で役者をしながら、理想と現実と狭間で憂鬱なときを過ごしていた。ある日、西村は大畑と偶然再会する。町にはゆっくりと陽が落ち、そこで暮らす人々はそれぞれの帰路に着く。窮屈で、美しい、その町を眺める二人は、その景色にそれぞれの記憶と想像を重ねる。

はこぶねの監督

はこぶねの出演者

原題
公式サイト
https://hakobune-movie.com
製作年
2022年
製作国
日本
上映時間
99分
配給会社
空架 soraca film

『はこぶね』に投稿された感想・評価

みりお

みりおの感想・評価

3.5
TAMA NEW WAVE一般審査員として鑑賞🌟
今作が長編作品初監督の、大西諒監督の作品。
そしてTAMA NEW WAVEのグランプリ&ベスト男優賞獲得おめでとうございます🎉


辛い…これが見据えないといけない現実とわかっていても、介護の現実をまじまじと見せつけられた気がして、今後の人生をどう生きていったらいいのか、と気持ちが辛くなる作品だった。

日常の中には、常に様々な健常者と障がい者とがいる。
耳が聴こえない人も目が見えない人も認知症の高齢者も、いろんな人がどうにか自分の暮らしを維持していて、でも一人では生きていけなくて、たくさんの人に"迷惑をかけている"。
迷惑をかけることはダメなことじゃない。
誰しも頼り頼られないと生きていけないのだから、互助は正しい姿。
でもやっぱり、迷惑を掛け合うと、ふとしたときにお互いへの不満が爆発したりする。
誰かに愚痴を言いたくなって、さらには本人を罵りたくなって、衝突が生まれてしまう。

だから叔母の気持ちもわかる。
自分をぞんざいに扱った父と、母のいない甥と、その2人のためにあれだけ走り回って、でも父と甥は障がい者同士ちょっと気が合うようで、自分を除いてわかり合っている感じ…
あれは文句の一つも言いたくなる。
私はいまはどちらかというと、若干の認知症も始まった高齢の祖父母に、迷惑をかけられる側。
だから「こんなにしてあげてるのに、どうしてわかってくれないの」という気持ちが、実は少しわかってしまう。

でもその負の気持ちが爆発して当人たちへ向いている様子を客観視したとき、本当に胸が掻きむしられるような痛みを感じた。
彼等だって、できることなら自分の面倒は自分で見たいだろう。
でも、できない。
自分一人で生きていきたいのに、世話してもらわなければ生きられず、怒鳴られて、そして怒鳴られている最中も「普段世話してもらっている」という負い目を感じて、それを受け入れるしかない。
一生懸命生きているのに、一人では生きられないことによって、こんなに辛い思いをしないといけないなんて…と心が苦しい。

自分が誰かの面倒を見る側に回ったとき、"常に優しく"なんて、聖母のようなことはできないと思う。
でもできる限り、面倒を見られている側の気持ちに寄り添った行動をしたい、と考えさせられた。


【ストーリー】

漁協の合併を控えた港町。
視力を失った西村芳則(木村)は、両親がおらず、叔母に面倒を見てもらいながら、釣りをしたり、認知症の進んだ祖父の家で一緒にTVを観たりする日々を送っている。
ある日芳則は、祖父に辛くあたる叔母を見て、「もう俺の世話もしなくていい」と言い放ってしまう。


【監督からのメッセージ】

ひょんなきっかけで始めた映画作りですが、まるで未知の言語を覚えるような体験で日々ワクワクしています。この物語は、他者の身体感覚に対する好奇心が強まっていたことを起点に考え始めました。むわっとした空気の映画です。楽しんでいただけますととても嬉しいです。
KUBO

KUBOの感想・評価

4.0
【一般公開前に再度アップしました】

㊗️TAMA NEW WAVE グランプリ&ベスト男優賞受賞

コンペの作品というより『マニアック・ドライバー』に続く木村知貴の主演作を見るつもりで見た。

こんな表情の木村知貴は見たことがない。いつもクセの強い陰のあるような役柄が多い木村知貴が、目の見えない朴訥とした好青年を演じる。

木村知貴にとってもこの役柄はチャレンジだったろうが、私は100分、彼の演技に文字通り魅入ってしまった。

ともかく台詞量の多い、喋りまくる映画が多い昨今、相手の言葉を受け取ってからの間を大事にした芝居が良い。

フォレストガンプのように「本人が」というより、木村知貴演じる「西村さん/芳則」を鏡にするように周囲の人たちの人生が映し出される。

台詞のないシーン、漁港に佇むだけのシーンなど、独特の趣。

最後まで、何か特別なことが起こるわけではないのに、惹き込まれるだけの魅力がある。

叔母役の内田春菊もよかった。

ただ、ここまで演技派の俳優を配して作ってしまうと、もはや完全にプロの仕事。大学の卒業制作の作品と比べてしまっていいものかどうか。

そういう配慮を除けば、作品自体は素晴らしい作品だし、とっても好きな映画です。

特に、新境地と言ってもいい木村知貴の演技が見られてよかった。
ワンコ

ワンコの感想・評価

4.3
【リアリティ】

ドラマティックな展開があるわけではない。
ただ、好感度の高い作品だった。

伊豆の漁港。
吸収合併される漁協。

障がいのあるなしに関わらず変化する環境、廃れる街。

その中で生きていかなくてはならない人々、出戻り、上京。

目が見えないとは、周りが透明人間になったのと同義かもしれない。
そして、透明でも変化していく周り。

変な意味じゃなく、何となく前向きでいようと思わせる作品だと思う。

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配給:

  • デジタルSKIPステーション
  • アーク・フィルムズ
4.0

あらすじ

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