今レビューは、あくまで私見です。
しかも、かなり偏見に近いですのでご了承下さい。
僕はパンクロックが好きです。
ざっくり言うと過激なファッションに身を包み過激な歌詞やパフォーマンスで、世間や国家を攻撃するロックです。
僕はそんな人達、歌詞にも勿論影響され、カッコいい!と思って未だ聴いています。
イギリスのパンクロックは"ザ・クラッシュ"よりも"セックス・ピストルズ"の方が好きです。
ザ・クラッシュの音楽が僕には"重く"感じるんです。
演奏も歌声からも感じることは、本気で当時のイギリスに於ける自分達の立場、若者達の国家に対する憤り等を真剣に捉え、それを曲に載せて歌っていた気がします。
対してピストルズはもっと軽く、あまり真剣には考えていなかった様な気がするんです。
だからといって演奏がめちゃくちゃという訳ではありません。(シド・ヴィシャス以外は)
もっと茶化してバカにした様な、感じがします。
けど、パンクロックに限らずですが、曲なんです。
僕はピストルズの曲が大好きなんです!
今作は80年代に大人気だったパンクロックバンド"亜無亜危異"(アナーキー)のギタリストの藤沼伸一氏が監督を務め、自身のエピソードもかなり踏まえた作品です。
ストーリーは過去の栄光を取り戻すべく昔、結成し大人気だったパンクロックバンド"銃徒"(ガンズ)を再び復活させようとする、おっさん達の人間ドラマです。
"亜無亜危異"。
何曲か聴いた事があります。
彼らも"ザ・クラッシュ"にかなり影響されたのではないでしょうか?
だからなのか劇中で流れる音楽、演者のセリフ、演出等が"重く"感じました。
若い頃の自分と今の自分。
長い年月を経て得たもの、失ったもの。
それらが余りにリアルで胸が苦しくなりました。
特に北村有起哉演じる"ハル"!
主演の永瀬正敏はめちゃめちゃカッコいいです!
しかし、当時の日本の若者や不良、暴走族等、世間から爪弾きにされたり社会や大人に不満を持っていた彼ら、彼女たちにとっての亜無亜危異という存在は、かけがえ無く大切だったんだなあ。
という事は伝わりました!