聖夜を壊しにサンタが殺って来る!!!
良い子も悪い子も、全員揃ってお仕置き!!!
”サンタ”ーミネーター…いや何でもない。
クリスマスの夜。
レコード店の女店主のトリと従業員男性ロビーは、友人に会ったりバーではしご酒したりしてクリスマスを楽しんでいた。
だが、友人カップルが営むおもちゃ屋に置かれていたロボサンタが突如起動し、セクロスで遊んでいた(意味深)友人カップルを惨殺!!!
アメリカ国防総省によって安全を守る為に販売されたが、プログラムの異常が発生しリコール対象となったロボサンタが何故かは知らないが殺人ロボットと化し、殺戮を開始したのだ!!!
(因みに最後まで原因は明かされない)
ロボサンタはトリとロビーを次のターゲットに定めた!!!
殺人ロボに狙われる2人の運命や如何に。
誤作動によって殺人鬼化したサンタ型ロボに狙われたヒロイン達の戦いを描いた、バイオレンス・アクション・ホラー。
「VETERAN ヴェテラン」「BLISS ブリス」等の80~90年代オマージュ血みどろ映画に定評のあるジョー・べゴスさんの最新作。
今回はクリスマスの夜を舞台に、誤作動で動き出した殺人サンタロボットとヒロインの逃亡劇と死闘を描いアクション・ホラー!
「追いかけて来る殺人ロボットとの逃亡劇ってまんま「○ーミネーター」のパクリじゃねぇか!」と言われればぐうの音も出ないですが、まぁ昔っから「ネメシス(1992)」とか「クラス・オブ・1999 処刑教室2」とかで散々パクられた題材だからね、しょうがないね。
…とは云えど今作は「殺人の罪で警察に捕まるヒロイン」とか「警察署に乱入してくる殺人ロボ」とか「メタル骸骨な外骨格がむき出しになる殺人ロボ」「串刺しにされても自力で引き抜く殺人ロボ」とか「上半身だけ引きずっても襲ってくる殺人ロボ」等どっかで見た様な…ってかほぼそのまんまじゃん!!!と言いたくなるような展開が盛り沢山!!!
…元ネタオマージュもここまで来ると清々しいね。w
そんな一見州知事をサンタに挿げ替えたようなそのまんますぎる内容の本作だが、そこはB級エンタメホラーを沢山手掛けてきたべゴスさんだけあって、ロボサンタの血みどろ殺戮やヒロインVS殺人ロボの死闘で一気に最後まで見せ切る良きB級オマージュ作でした。
べゴスさんお馴染みのネオンカラー輝く画面作りや80年代感満載のBGMは毎度の如く徹底されてるし、頭縦割り等のゴア描写も特殊メイクでしっかり表現。
最初の内はロボサンタ視点で殺戮を見せるので残酷描写が画面ブレとかで見づらかったのだが、中盤からは頭真っ二つの死体や開放骨折、顔面粉砕といったグロ描写をしっかり見せてくれる。
物語も序盤は能天気な主人公側の酔いどれっぷりが30分近く描かれるので始まるまでが長いが、一度殺人ロボとの追いかけっこが始まれば逃走劇&反撃展開。
テンポも良く、ロボ襲撃シーン等のアクションも多めで一気に最後まで魅せてくれる。
サンタロボはやたらとしつこく執拗なまでにヒロインを追いかけまわす!!!
邪魔する連中は片っ端から皆殺し!!!子供相手でも容赦ナシ!!!
やたらしつこすぎて逆に笑えて来るが、ある意味元ネタでは一作目でしか味わえなかった恐怖感と敵の恐ろしさを再現してると考えると何処か微笑ましくなる。
ヒロインも返り血まみれになりロボサンタにズタボロにされながらあの手この手で必死に反撃してくれるアグレッシ部なタイプなのも良い(多少詰めが甘いが)。
アクション演出はシンプルで、銃で撃ったり撃たれて吹っ飛んだり、車がクラッシュしたりとありきたりなアクション描写だが、そこら辺も元ネタ一作目オマージュっぽく感じて好感触(そうか?w)。
B級アクション好きとしては火薬の大爆発が二度ほど展開されてるのも地味に嬉しいポイント。w
って事で、今回もべゴスさんお得意なグロ描写にオマージュ満載な内容と見どころ満載で楽しめました。
と言っても、既視感満載な内容故に話の新鮮味は皆無ですし、どうあがいても「「ター○ネーター」のサンタ版!」の一言で本作の全てを片付いてしまうのは致し方ないか。
後、前半30分近くはヒロインとその彼氏の酔っぱらい会話がメインになっており、ロボサンタの大暴れが始まるまで結構な時間が掛かる。
2人の会話はそれなりに面白く飽きはしないのですが、本筋の血みどろ騒動が始まるまで時間が掛かるのでそこら辺はもう少し早くても良かったかも。
(そしたら本編が70分ぐらいで終わっちゃうかもしれないけど。)
まぁそこら辺のそのまんまっぷりも含め、今回も80年代B級ホラー映画精神満載で楽しめるべゴスさん印の血みどろアクションホラーでした。
何時もながらネオンギラギラの作風は毎度の如く人を選びますが、ジョー・べゴスさんの作品をこれまで見てる人なら何時もの事だろう。w
血みどろホラー好きや「ネメシス(1992)」だの「処刑教室2」といったパチモン「ターミ○ーター」系映画に心躍らされる方々(どんな客層やねん)にはオススメです。